小規模事業者持続化補助金とIT導入補助金の(大きな!)違い

平成29年度補正予算(平成30年実施)での小規模事業者持続化補助金とIT導入補助金を、応募申請作業や補助事業の実施の観点を中心に比較してみました。

平成30年度補正予算(平成31年/2019年実施)では、小規模事業者持続化補助金とIT導入補助金が、同じ 中小企業生産性革命推進事業として予算措置がなされた為、補助金の金額規模と対象となる経費だけで比較されることがあるようです。

特に、平成29年度補正のIT導入補助金で初めて国の補助金を活用した事業者様や事業支援を行ったITツールの販売業者(IT導入支援事業者)様の中には、IT導入補助金が要件を満たしていれば簡単な申請によりほぼ100%の採択率で補助金が得られたことから、小規模事業者持続化補助金についても同様の期待を持つ方もいらっしゃる様です。

しかし、小規模事業者持続化補助金とIT導入補助金では、目的、対象事業者、対象事業、スキーム、申請内容、事業実施内容、報告内容など、全てが異なりますので注意が必要です。とはいえ、小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者にとってとても有効な事業支援施策ですので、活用可能な事業者様はぜひ活用をご検討下さい。

IT導入補助金は、ITツール導入を促進する為の補助金であるのに対して、小規模事業者持続化補助金は、事業者自ら事業を振返り、強みや市場環境、顧客の状況などを分析した上で、経営計画、販路開拓の為の補助事業計画を策定、支援者のアドバイスを受けながら実施するものです。その為に、例えば申請内容として同じ「事業計画」という言葉が使われていても、申請時に実際に記載する内容にはとても大きな違いります。

小規模事業者持続化補助金とIT導入補助金を比較し、以下の表にまとめました。

この表は、あくまても昨年実施された平成29年度補正(平成30年実施)IT導入補助金と小規模事業者持続化補助金の公募要領、実績を基にしています。
平成30年度補正(平成31年実施)IT導入補助金と小規模事業者持続化補助金では、変更される箇所が多々ありますので、具体的に検討される場合は、それぞれの補助金の公募開始時に公表される最新の公募要領を必ず確認して下さい。

項目 IT導入補助金 小規模事業者持続化補助金
目的 ITツール導入経費の一部を補助することにより、中小企業・小規模事業者等の生産性向上の実現を図る 小規模事業者が商工会・商工会議所と一体となって取り組む販路開拓や生産性向上の取組を支援
対象者 中小企業・小規模事業者(医療法人、NPO法人等も含む) 小規模事業者(常時使用する従業者が、製造業で20人以下、サービス業(一部除外)で5人以下)
対象事業要件 生産性の向上に資するソフトウェア、サービス等(ITツール)を導入し、所定の向上率を達成する労働生産性向上(および他の生産性向上数値)の目標を設定 策定した「経営計画」に基づいて実施する、地道な販路開拓のための取組が必須(他に任意実施可能事業もあり)
補助金下限/上限、補助率 補助金下限/上限:15万円~50万円、
補助率:2分の1
補助金下限/上限:50万円以下(一定要件を満たす場合、100万円、共同事事業の場合、100万円~500万円)、
補助率:3分の2
対象経費 ITツール導入および関連経費 機械装置費、広報費、展示会出展費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、専門家謝金、専門家旅費、車両購入費、設備処分費、委託費、外注費
申請方法 専用のWEBサイトからITツール販売事業者(IT導入支援事業者)が代理申請 管轄の商工会あるいは商工会議所に相談、支援を受けながら、経営計画、補助事業計画書を策定し、事業者が申請商工会あるいは商工会議所作成の支援計画書添付必須
申請様式および申請内容内容 WEB申請。診断ツールを用いた経営診断。セキュリティ宣言、事業の実状および計画に関する設問への回答(選択)、決算数値、事業数値計画 経営計画書(企業概要、顧客ニーズと市場の動向、自社や自社の提供する商品・サービスの強み、経営方針・目標と今後のプラン 他)、補助事業計画書(販路開拓の取組内容、補助事業の効果 他)をいずれも文章、図表などで記述
審査項目 【事業面の審査】
・事業面の具体的審査
・計画目標値の審査
【政策面からの審査】
・加点項目に対する取組の審査
・自社の経営状況分析の妥当性
・経営方針・目標と今後のプランの適切性
・補助事業計画の有効性
・積算の透明・適切性
・加点項目に対する取組の審査
優先採択者 なし 常時使用する従業員の数が5人以下の事業者が全体の5割以上採択されるように優先採択

生産性向上のための設備投資に向けた取組みを行う事業者や、過疎地域で販路開拓に取り組む事業者を重点支援

募集回数、締切回数 3回公募、全9回締切 1回(自然災害の被災地について追加公募あり)
締切から採択までの期間 1週間 約2ヵ月
採択率 非常に高い(要件をクリアすれば、ほぼ通る)(平成29年補正実績) 約67%(平成29年補正実績)
補助事業期間 各回締切(第3回公募は第1回締切日)から約3ヶ月 6ヵ月程度
完了報告・検査 補助対象経費について、契約、納品、支払の報告および支払証憑のwebからの提出 補助事業計画実施報告書および、補助対象経費に関する成果物、支払関連書類などを書面で提出

(補助金ナビ調べ:なるべく正確な情報収集・発信を心がけていますが、運営会社および筆者は情報の正確性を保証するものではありません。)

小規模事業者持続化補助金について、詳しく知りたい方は、以下の情報をご確認ください。

小規模事業者持続化補助金申請WEB講座はこちらをご覧ください。

小規模事業者持続化補助金のニュースはこちらをご覧ください。

尚、「小規模事業者持続化補助金」は、経営計画書、事業計画書が審査対象となります。両計画書の作成にはそれなりに時間がかかりますので、早めの準備が採択への近道です。

特に応募件数が多い都市部の事業者様は、申請書(経営計画書と補助事業計画書の2種類)のブラシュアップを重ねてから応募することをお奨めします。

補助金ナビでは、経営計画書、事業計画書作成をご支援する為、以下のセミナーをご用意しています。ご活用ください。

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