ものづくり補助金の応募者数/採択率分析
令和元年度補正予算および令和2年度第三次補正予算によるものづくり補助金(一般型、通常枠/特別枠)について、応募数/採択数/採択率を整理、分析してみました。
○通常枠
・応募数は、各回とも約2300件~2900件の範囲で緩や推移しており、大きな変動はない。
・採択率は、第1次から第4次までは、62%から18%へ急激に落ち込んだが、第5次締切以降は、40%台で安定している。
○特別枠
・応募数は、第2次~第4次までは、約3300件、4600件、7100件と急増したが、第4次以降は約2400件~2600件と、低水準で安定している。
・採択率(特別枠と通常枠の合計)は、、第2次から第4次までは、68%か368%へ急激に落ち込んだが、第5次締切以降は、約50%程度で安定している。
・通常枠は補助率が1/2と、他の中小企業向け補助金にくらべて高くないため、やや人気がない。
・第4次締切以降(新特別枠)は、別予算での公募となっている。
・2020年実施の特別枠に比べ、応募事業の要件が厳しくなったこと、また、2020年の特別枠の採択者が応募できないことから、応募可能な事業者は限られている。
・2021年は、予算枠および補助上限額の大きい「事業再構築補助金」も同時期に実施されていることから、応募者が減っている。
○ものづくり補助金の応募者数/採択率についての今後の見通し
令和元年度補正(通常枠)および令和2年度第三次補正(新特別枠)による公募については、予算枠にはまで余裕があるものと考えられる為、2021年度内の公募については、現状(5次締切以降)と同様の傾向(50%程度の採択率)が続く可能性が高いと考えられます。
尚、新内閣発足により、新たな補正予算が組成され、補助上限額や補助率の増加、補助対象要件が緩和された枠の新設等があれば、応募数の増加の可能性があります。また、8次締切からは、過去3年間に2回以上ものづくり補助*の交付決定を受けた事業者が対象外となり応募可能な事業者が更に限られたことも、応募可能な事業者には追い風となります。
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本記事は、公開情報に基づき、筆者の個人的意見を交えて記述しています。筆者および運営会社は当記事内容の完全性を保証するものではありません。公募申請等に際しては、必ず事務局発表の最新情報をご確認くださいますようにお願いします。
オフィスマツナガ行政書士事務所(認定経営革新等支援機関)所長・行政書士 松永敏明
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