「事業再構築補助金」各枠の要件等確認 第2回「回復・再生応援枠」

 
予算額および補助上限金額の大きさから人気の「事業再構築補助金」!

この「事業再構築補助金」各枠の要件と特徴について、枠毎に確認してゆきます。

第2回は「回復・再生応援枠」について解説します。

「再生」というキーワードが入っている為、再生計画が必須と思われる方にいるようですがそうではありません。

幅広な要件となっており、多くの事業者様が活用可能ですので、良くご確認ください。

回復・再生応援枠について、通常枠と異なる箇所は以下の通りです。

〇概要
新型コロナウイルスの影響を受け、引き続き業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む中小企業等の事業再構築を支援。

〇補助対象要件(以下の内容には各枠共通要件も含む)
下記①~⑤の全てを満たすこと。

①事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】

②2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、
コロナ以前(2019年又は2020年1月~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること等【売上高等減少要件】
(※)売上高に代えて付加価値額を用いることも可能。詳細については公募要領を参照してください。

③以下の(ア)又は(イ)のいずれかの要件を満たすこと【回復・再生要件】
(ア)2021年10月以降のいずれかの月の売上高が対2020年又は2019年同月比で30%以上減少していること等
(※)売上高に代えて付加価値額を用いることも可能。詳細については公募要領を参照してください。
(イ)中小企業活性化協議会等から支援を受け再生計画等を策定していること

④事業計画を認定経営革新等支援機関と策定すること。【認定支援機関要件】

⑤補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%以上増加、
又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること【付加価値額要件】

〇補助金額
【従業員数 5人以下】 100万円 ~ 500万円
【従業員数 6~20人】 100万円 ~ 1,000万円
【従業員数21人以上】 100万円 ~ 1,500万円

〇補助率
中小企業者等 3/4
中堅企業等  2/3

回復・再生応援枠で不採択となった場合は、通常枠で再審査されます。

〇回復・再生応援枠固有の提出書類
回復・再生応援枠応募申請時に、各枠共通書類以外に必要とされる書類は以下の通りです。

【回復・再生要件】が(ア)の場合
・2021年10月以降のいずれかの月の売上高が、対2020年又は2019年同月比で30%以上減少していること
(又は、2021年10月以降のいずれかの月の付加価値額が、対2020年又は2019年同月比で45%以上減少していること)
を示す書類


【回復・再生要件】が(イ)の場合
・中小企業活性化協議会(旧:中小企業再生支援協議会)等から支援を受けており、応募申請時において以下のいずれかに該当することを証明する書類
(1)再生計画等を「策定中」の者
(2)再生計画等を「策定済」かつ公募終了日から遡って3年以内に再生計画等が成立等した者

〇回復・再生枠の特徴

 ・上記【回復・再生要件】を満たす必要がある

 ・補助率は通常枠より大きい

 ・補助上限金額は、通常枠より小さい

 ・回復・再生枠で不採択をなった場合、特に手続き不要で通常枠で再審査となる

補助金ナビでは、事業再構築補助金事業計画書の作成方法の解説と、申請に便利な「申請書ひな型」ダウンロード等を含む、オンラインセミナーを提供しています。

2022年度実施事業再構築補助金オンラインセミナー

「事業再構築補助金」の最新のニュースはこちら

掲載したニュース等の内容は正確を期すように努めておりますが、その内容について正確性を保証するものではありません。また、筆者の個人的な見解も含まれています。補助金の応募等に際しては、公募要領をご確認の上で、ご自身のご判断にてお願い致します。
筆者:オフィスマツナガ行政書士事務所 所長 認定経営革新等支援機関 松永敏明