補助金ナビ:創業者・小規模事業者の為の事業計画書作成WEB講座

第7回 補助金申請書への活用

 創業補助金の申請書のうち、書面審査の対象となる主たる部分が事業計画です。
従って創業補助金の審査とは、事業計画の審査であるとも言えます。
(もちろん、補助対象となる事業者の要件を満たすことが必要となります。)

1.創業補助金申請書の記述項目について
平成25年度補正予算創業補助金(平成26年実施)の申請書式のうち、事業計画についての記述項目は以下の通りでした。

1)事業の具体的な内容
2)本事業の動機・きっかけ及び将来の展望
3)本事業の知識、経験、人脈、熱意
4)本事業全体に係る資金計画
5)事業スケジュール
6)売上・利益等の計画


平成25年度補正予算創業補助金(平成26年実施)の申請書式 はこちらから

書式をみておわかりになると思いますが、
1)~3)と5)は、文書(画像、図表も含む)での自由書式での記入、
4)と6)は、数値での記入
となっています。


これ以外に補足説明として、A4で10ページまでの資料を添付することができます。

2.創業補助金の審査の着眼点について
募集要項には、審査の着眼点として以下の項目があげられており、
また、各着眼点についての詳しい説明も記載されています。

1)事業の独創性
2)事業の実現可能性
3)事業の収益性
4)事業の継続性
5)資金調達の見込み
6)認定支援機関による支援の確実性
7)創業の動機・熱意

オフィスマツナガ行政書士事務所では、この審査の着眼点を含む申請書に記述する必要がある項目について、整理の上で「創業補助金申請用事業計画チェックリスト」としてまとめました。併せてご確認ください。

3.創業補助金申請書へ展開方法
オリジナルの事業計画書を基に、創業補助金申請書へ展開してゆく方法は以下の通りです。尚、創業補助金申請書の作成方法については、創業補助金申請WEB講座(平成25年度補正)に詳しく記載がありますので、ぜひそちらもご覧ください。


申請書の作成前に、オリジナルの事業計画が補助金の要件を満たすことを確認しましょう。また、事業補助期間中に必要となる経費が、補助対象経費となるのかどうかを確認しましょう。事業が補助金の要件を満たさない場合や経費が補助対象経費とはならない場合には、補助金の申請自体が無駄になりますので、この点は非常に重要です。不明な点は、補助金の事務局あるいは補助金について詳しい認定支援機関に確認しましょう。

1)オリジナルの事業計画書から「創業補助金申請用事業計画チェックリスト」に該当する箇所をピックアップします。

2)ピックアップした箇所を、創業補助金申請書のどの項目に記述すればよいのかを考えつつ、創業補助金申請書の各項目の構成を検討します。

3)1)で、オリジナルの事業計画書に「創業補助金申請用事業計画チェックリスト」に該当する箇所が無い場合は、2)の構成を検討しつつ、追加の記述を行います。

4)創業補助金申請書全体の流れも確認しましょう。細部ばかり気を取られると、非常に読みづらいものになっていたり、同じ内容を違う場所に何度も書いてしまうこともあります。

5)書き終えたら「創業補助金申請用事業計画チェックリスト」に基づきチェックし、不足部分は書き足します。

6)オリジナルの事業計画書のうち、売上、原価および販売管理費の詳細等は、補足資料として添付することをお奨めします。他にも、商品やサービスの説明を補完する資料、画像などがあれば、補足資料として添付しましょう。

4.補助金は1次締切から応募
補助金は1回の応募に対して、複数回の締切日が設定されることが多くあります。この場合、1次締切の応募数は2回目以降よりも少なく採択率も高い傾向があります。従って事前の準備をしっかり行って、1次締切から応募することが採択への近道です。


但し、1次締切の期日は応募開始から数えて短期間に設定されることが多い為、募集開始前からオリジナルの事業計画を作成しておき、募集開始と同時に創業補助金申請書へ展開できるように準備をしておくことが大切です。

以上で、創業者の為の事業計画書作成WEB講座を終了します。お疲れ様でした。

筆者:認定支援機関 オフィスマツナガ行政書士事務所 所長・行政書士 松永敏明

創業者・小規模事業者の為の事業計画書作成WEB講座
「第7回 補助金申請書への活用」でした。


「創業者・小規模事業者の為の事業計画書作成WEB講座 目次」に戻る

この講座では、事業計画書の作成および資金調達、補助金申請への展開方法について、その概要を記述いたしました。本講座の内容はセミナーや個別相談でお話をしている内容の1割にも達しておりません。
東京近郊の方で、お時間の許す方は、ぜひ、セミナーあるいは個別相談にお越しください。

皆様の創業が成功され、事業が軌道に乗りますことを、心より願っております。

事業計画についてのご相談は、こちらからお願いいたします。

「経営支援オフィスマツナガ オンラインストア
(小規模持続化補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金)」