中小企業・小規模事業者関係予算等のポイント(令和7年度補正予算・令和8年度当初予算案)

このパンフレットから中堅・中小企業向け補助金に関する部分を抜き出すと以下の通りです。

中小企業・小規模事業者関係予算等のポイント(令和7年度補正予算・令和8年度当初予算案)

本記事では、これらの施策の中から、補助金ナビが特に注目する「事業規模や成長ステージに応じた企業成長・生産性向上支援」の4つの主要施策について、2026年のポイントを解説します。

1. 中小企業生産性革命推進事業【3,400億円】

例年、多くの中小企業が利用する「生産性革命推進事業」には、今回も昨年同様に3,400億円という予算が投じられます。

主な支援内容

  • 中小企業成長加速化補助金:飛躍的な成長を目指す企業を支援。
  • デジタル化・AI導入補助金:AI活用を含めたDX投資を強力に後押し。
  • 小規模事業者持続化補助金:小規模事業者の販路開拓等を支援。
  • 事業承継・M&A補助金:事業承継や再編を契機とした変革を支援。

2. 中堅等大規模成長投資補助金【4,121億円】

地域の雇用を支える中堅・中小企業が、大規模な投資によって労働生産性を抜本的に向上させ、事業規模の拡大と賃上げを実現するための補助金です。

主なポイント

  • 予算規模:4,121億円(令和7年度補正で新規公募分として基金2,000億円を措置)。
  • 重点支援:うち1,000億円程度は「100億宣言企業」向けに確保される見込み。
  • 支援目的:省力化投資等による労働生産性の向上と事業規模の拡大。

3. 新事業進出・ものづくり補助金【既存基金の内数】

革新的な製品・サービス開発や、海外を含む新市場への進出を目指す設備投資を支援する「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」を統合した枠組みに変わります。

主な支援内容

  • 新市場進出:国内だけでなく、海外市場への進出を伴う投資も対象。
  • 革新的開発:既存事業の延長ではない、新規性・独創性の高い取り組みを支援。

4. 省力化投資補助金【既存基金の内数】

深刻な人手不足に対応するため、カタログから選ぶような簡易な形で導入できる省力化機器等の導入(カタログ型)と、中小企業等の個別の現場の設備や事業内容等に合わせた設備導入・システム構築等の多様な省力化投資促進(一般型)のいずれも2026年も継続して実施されます。

特徴

  • 即効性:汎用性の高い省力化製品の導入を迅速に支援。
  • 生産性向上:賃上げの原資を確保するための効率化を目的としています。

まとめ:2026年に向けて事業者が準備すべきこと

今回の予算案の全体像を見ると、「賃上げ」「成長投資(AI・省力化・海外)」が二大テーマとなっていることが分かります。

特に「100億宣言企業」や「AI導入」といったキーワードが補助金獲得の鍵となりますので、早い段階で自社の成長シナリオを描いておくことが重要です。補助金ナビでは今後も最新の公募情報が入り次第、随時更新してまいります。

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オフィスマツナガ行政書士事務所(認定経営革新等支援機関)所長・行政書士 松永敏明