中小企業・小規模事業者の皆様から注目を集めている「省力化投資補助金(カタログ型)」について、2025年12月時点の最新データを基に、採択傾向の分析と申請に向けた戦略を解説します。
「どの製品が採択されやすいのか?」「申請を成功させるポイントは?」といった疑問に対し、具体的な数値を交えてお話ししています。まずは、こちらの解説動画をご覧ください。
1. 採択実績から読み解く最新トレンド(2025年12月基準)
省力化投資補助金(カタログ型)の公募開始から約1年半が経過し、応募数・採択数ともに大きく伸びています。2025年12月時点で公開されているデータ(交付決定数 N=2,294)を分析すると、以下のような明確な傾向が見えてきました。
① 申請数・採択数の急増
当初は登録製品が少なく応募が低調でしたが、製品ラインナップの拡充に伴い、2025年後半から申請数が急増しています。累計応募数は約3,000件に対し、交付決定(採択)は約2,300件となっており、約8割近い高い採択率を維持しています。
② 小規模事業者による活用が活発
本補助金は、大規模な事業計画書の作成を要する「ものづくり補助金」等と比較して、申請のハードルが低いのが特徴です。そのため、従業員規模別の採択実績を見ても、小規模事業者の活用が目立っています。
- 従業員5人以下の企業: 全体の約18.4%(最多層)
- 申請金額帯: 50万円〜100万円未満のスモールスタート投資が主流
従業員数が少ない企業様でも、しっかりと要件を満たせば十分に採択のチャンスがある補助金と言えます。
③ 業種別・導入製品の傾向
業種別では、建設業(約38%)と製造業(約24%)で全体の6割以上を占めています。次いで飲食サービス業、学術研究等が続きます。
| 主な業種 | 多く導入されている製品カテゴリ |
|---|---|
| 建設業 | 測量機(高機能トータルステーションなど) |
| 飲食サービス業 | スチームコンベクションオーブン、券売機 |
| サービス業全般 | 清掃ロボット、自動精算機 |
特に建設業における測量機の導入は、人手不足解消の切り札として圧倒的なシェアを占めています。
2. カタログ型のメリット:なぜ選ばれるのか
省力化投資補助金(カタログ型)には、従来の補助金にはない「スピード感」と「簡易性」があります。
メリット1:審査・導入が早い
随時審査を行っており、申請から約1ヶ月〜1.5ヶ月程度で結果が出ます。採択(交付決定)後はすぐに発注・納品が可能なため、ビジネスのスピードを落とさずに設備投資が可能です。
メリット2:手続きが簡易
あらかじめ登録されたカタログ製品から選ぶ形式のため、複雑なスクラッチ開発や仕様検討が不要です。販売事業者と共同申請を行うことで、手続きの負担も軽減されます。
3. 申請を成功させるための3つの戦略的提言
高い採択率を誇る補助金ですが、確実に採択され、事業効果を最大化するためには以下の3点が重要です。
戦略①:信頼できる「販売事業者」との連携
本補助金は、製品を販売する「省力化製品販売事業者」との共同申請が必須です。単に製品を売るだけでなく、申請サポートから導入後の効果報告(年1回の報告義務があります)まで伴走してくれる、信頼できるパートナーを選ぶことが成功の鍵となります。
戦略②:労働生産性向上目標の策定
単なる買い替えではなく、「省力化」によってどう生産性を上げるかが問われます。「年率3.0%以上の労働生産性向上」という目標を掲げ、削減された労働時間をどのような高付加価値業務(新メニュー開発、営業強化など)に充てるかを明確に計画しましょう。
戦略③:賃上げ計画による「補助上限額」の引き上げ
従業員の賃上げを計画・表明することで、補助上限額を大幅に引き上げることが可能です。人手不足解消と待遇改善の好循環を生み出すためにも、ぜひ活用をご検討ください。
【賃上げ達成時の上限額例】
- 従業員5人以下:通常200万円 → 300万円
- 従業員6〜20人:通常500万円 → 750万円
- 従業員21人以上:通常1,000万円 → 1,500万円
まとめ
省力化投資補助金(カタログ型)は、中小企業が「即効性のある省力化」を実現するための強力なツールです。これまでの傾向を踏まえ、自社の課題に合った製品と信頼できるパートナーを見つけ、戦略的な申請を行ってください。
補助金ナビ / オフィスマツナガ行政書士事務所
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オフィスマツナガ行政書士事務所(認定経営革新等支援機関)所長・行政書士 松永敏明
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