【2023年度・令和5年度】令和4年度第2次補正予算案、閣議決定! 経産省主要補助金の予算額概要

2022年11月8日、政府は、総額28兆9222億円の令和4年度第2次補正予算を閣議決定しました。

この中には、以下の通り、事業再構築補助金や中小企業生産性革命推進事業(ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金、事業承継・引き継ぎ補助金補助金)が含まれています。

以下、「経済産業省関係令和4年度補正予算案のポイント」からの引用です。

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2.継続的な賃上げを促進するための中小企業等の支援
 ①中小企業等事業再構築促進事業【5,800 億円】
 ②中小企業生産性革命推進事業【2,000 億円】
  ※国庫債務負担含め総額 4,000 億円
新型コロナや物価高、インボイス制度等の事業環境変化への対応に加え、GX・DXなどの成長分野への前向き投資や賃上げ、国内回帰や海外展開を促すため、中小企業・小規模事業者が行う事業再構築や生産性向上の取組を切れ目なく支援する。

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どちらの補助金も、10月28日に閣議決定された総合経済対策の方針通り、「継続的な賃上げを促進するための中小企業等の支援」として計上されています。

○事業再構築補助金

予算額は、令和4年度の実施分(令和3年度補正予算(6,123億円)と令和4年度予備費予算(1,000億円)の合算で7,123億円)と比較すると、約20%減少の5,800億円です。

これまで、過去2年間の事業再構築補助金では、「賃上げ」は一部の特別な枠を除き要件でも加点要素でもありませんでしたが、2023年実施の事業再構築補助金では、「賃上げ」は要件あるいは加点要素になるものと考えられます。

また、「3.円安を活かした経済構造の強靱化」に「⑩中小企業等事業再構築促進事業(「サプライチェーン強靱化枠」)」【5,800 億円の内数】との記載があり、

「海外で製造する部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーンの強靱化及び地域産業の活性化に資する取組を行う事業者を支援する。」とありますので、こちらにも活用されます。

これに対応した枠の新設等がありそうですので、当予算で実施される事業再構築補助金については、通常枠などの従来実施されてきた対象要件の枠は縮小されそうです。

○中小企業生産性革命推進事業(ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金、事業承継・引き継ぎ補助金)

予算額は、2,000 億円(国庫債務負担含め総額 4,000 億円)となっています。この予算案では2,000億円ですが、次年度以降の予算で更に2,000億円の追加を予定しているということです。

この、複数年度で4,000億円という金額は、令和元年度補正予算で3年間分の基金として計上された金額(3年間で3,600億円)より1割多い金額です。

しかしながら、この令和元年度補正予算による補助金は、中小企業生産性革命推進事業の各補助金(ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金、事業承継・引き継ぎ補助金)の通常枠分として活用され、コロナ禍に対応する為に、各年度毎の補正予算として3年間に総額約6,000億円が追加され、補助率等が優遇された特別枠等として実施されました。

従って、これまでの3年度分としては総額約9,600億円が中小企業生産性革命推進事業に使用されてきましたので、それに比べると4割弱の水準です。

尚、過去3年間のこの事では、予算消化ありきでの実施はしないとの方針の基、予算の半分程度が未消化とも言われていますので、実質的には、2割程度の減少とも考えられます。2023年実施の採択件数、採択率を想定する場合は、必ずしも予算規模の比較だけでは判断できない点も考慮する必要があります。

また、中小企業生産性革命推進事業の各補助金については、従来も「賃上げ」を必須あるいは優遇する運用がされてきていますが、この内容が更に強化されるものと思われます。

(参考記事など)

“経済対策”補正予算案 閣議決定 一般会計の総額28兆9222億円 (NHK 2022年11月8日 23時40分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221108/k10013884901000.html

経済産業省関係令和4年度補正予算案のポイント
https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2022/hosei/pdf/hosei2_yosan_point.pdf

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