中小企業庁より、令和5年度補正予算により実施される「ものづくり補助金」のパンフレット(令和5年12月時点版)が公表されました。
他の記事にも何度か書いていますが、同様のパンフレットはこれまでは補正予算案の閣議決定時に公開されていましたが、今年は公開のタイミングが補正予算の国会通過後となっています。他の中小企業庁関連の補助金についても、ここ数ヶ月、情報公開のペースがこれまでとは異なっていますので、今後の動向について注意が必要です。
それでは、公開されたパンフレットに基づいて、2024年実施予定のものづくり補助金について解説いたします。
○目的
雇用の多くを占める中小企業の生産性向上、持続的な賃上げに向けて、新製品・サービスの開発や生産プロセス等の省力化に必要な設備投資等を支援します!
パンフレットの冒頭に、設備投資等を実施する理由として従来の「新製品・サービスの開発」に加え「生産プロセス等の省力化」と明記されました。2024年実施のものづくり補助金では、生産プロセス改善等の取組に向けて省力化への投資を促進する「省力化(オーダーメイド)枠」が新設されました。補助上限額が非常に大きな枠ですので、2024年実施のものづくり補助金の目玉と言えると思います。
○2023年実施分からの主な変更点
・実施回数: 「通年公募」ではなく、「2回程度実施予定」とされています。
・事業実施期間:令和6年12月10日までに実績報告をすることとされています。過去4年間に実施されてきたものづくり補助金では、採択日から1年後が最終期限でしたので、これに比べると、事業実施期間はかなり短縮されます。
・枠: 省力化(オーダーメイド)枠の新設、従来の通常枠、デジタル枠、グリーン枠は、製品・サービス高付加価値化枠に統合され、通常類型と成長分野進出類型(DX/GX)に再編、グローバル枠はそのままです。
・各枠毎の補助金上限、補助率は以下の通りです。
各枠毎の要件や補助上限額の区分(従業員数など)については、今後詳細が公表されることと思われます。
○実施時期
実施時期については現時点では何も公表されていません。また、2023年実施のものづくり補助金については、ものづくり補助金総合サイトに2023/11/7に、「17次締切の公募要領は、現在準備中のため、準備が整い次第、掲載いたします。」との記載あります。
尚、昨年、この時期に公表されたパンフレットに「今後のスケジュール」として、前年度補正予算による実施分のスケジュールを明記した上で、パンフレットで紹介している予算案については「予算成立後、速やかに公募開始予定」と記載されていました。 実際の公募開始は2023年1月11日(4月19日締切)でした。
2024年実施のものづくり補助金では、事業実施期間の終了が2024年12月10日とされていることから、スケジュールもかなりタイトになりそうですので、2023年実施予定の17次締切の動向とも併せてとても気になるところです。
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補助金の応募等に際しては、公募要領をご確認の上で、ご自身のご判断にてお願い致します。
オフィスマツナガ行政書士事務所(認定経営革新等支援機関)所長・行政書士 松永敏明
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