「小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)、記載例と記載分量について」(その1)

 

小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)の記載例が公表されています。この記載例は、文章部分(計画の内容)は2ページで簡潔に記載されています。

そのせいか「小規模事業者持続化補助金の申請書は2ページ程度書けば大丈夫ということでしょうか。」といった質問を時々いただくようになりました。

小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)では、「<計画の内容>は、合計最大5枚までとします。」と、大きな注意書きがあります。常識的に考えれば、この注書きにより、4ページ程度の記載を求められているようにも思えます。

今回は、申請書の記載量(ページ数)について筆者の考えを書かせていただきます。あくまでも筆者の全くの私見ですので、参考になるかどうかはわかりませんが・・・。

〇前提(仮説)

コロナ特別対応型については、全国の商工会/商工会議所への相談が急増しているようですので、採択率は第一次公募に比べて、低下する可能性が高いと考えられます。一次公募は80%の高い採択率でした。この採択率では、要件を満たしている申請はほぼ全て採択された可能性が高いと見られます。今後はもう少しハードルが高くなるのではないでしょうか。

〇課題

採択率の低下は、即ち、競争が激しくなるということですから、申請者が採択の確率を高める為には、申請時に提出する経営計画書の質を高める必要性があります。

〇対策(一般論)

 そこで対策を検討しましょう。

・「経営計画書の質を高める」とは、公募要領に記載されている「審査項目」に合致した経営計画書を作成することです。

・また、申請書式には、以下の通り、記載すべき事項が書かれています。これについて的確に記載することが必要です。番号は申請書式の項番です。

   (2)事業概要
自社の概要や市場動向、経営方針等を記載ください

   (3)新型コロナウイルス感染症による影響
売上減少等の状況について記載ください

   (5)今回の申請計画で取り組む内容
上記1~3を踏まえて、販路開拓等の取組(A、BまたはCに関する取組を含む)を記載ください

   (6)新型コロナウイルス感染症を乗り越えるための取組の中で、本補助金が経営上にもたらす効果

〇対策(具体的方法1):審査項目を確認

 審査は「加点審査」です。文章形式の申請書(経営計画書)の「加点審査」は、記述式試験と同じですので、審査項目(試験問題)に正面から回答することで点数を獲得する必要があります。コロナ特別対応型の公募要領では「審査項目」として以下の記載があります。

・表1:審査の観点 Ⅱ.加点審査

 提出された経営計画書に基づき「新型コロナウイルス感染症が事業環境に与える影響を乗り越えるための取組として適切な取組であるか」、「『サプライチェーンの毀損への対応』、『非対面型ビジネスモデルへの転換』、『テレワーク環境の整備』のいずれか一つ以上に関する取組を行う事業計画になっているか」について、専門家による審査を行い、総合的な評価が高いものから順に採択を行います。

「総合的な評価が高いものから順に採択を行います。」とありますので、予算の枠内で加点審査の点数が高い方から採択されるという風に考えられます。

○対策2(具体的方法2):経営計画書は何を書くべきか

 筆者の私見ですが、総合的な評価を高める(加点審査で高い点を取る)為には、以下の点を意識した記載が必要です。

(2)事業概要
・一読しただけで、審査員が事業内容、ビジネスモデル、特徴、強み等を理解できること
・顧客は誰か、市場や商圏について説明し、その動向についても記載
・ビジネスモデルの特徴や売上及び粗利がなにによって生じているのかをわかり易く説明
・他社と比べた自社の強みなども説明し、それを生かすことで、事業継続が可能なことを説明
・現在の状況を踏まえて、今後の経営にどのような方針で望むのか

(3)新型コロナウイルス感染症による影響
・新型コロナウイルス感染症により、ビジネスモデルのどの部分がどのように被害を受けたのか
・それによってどれだけの売上や利益が減少しているのか
・今後の影響はどうか

(4)今回の申請計画で取り組む内容
・補助事業期間中に何をどのように実現するのか。その為のどのような投資、対策経費が必要になるのか
・その取組みは、事業者の経験、ノウハウ、強みを活かしたものか
・その取組みは、売上・利益に資するものか
・当該部分を復旧するための方法として、A,B,Cのうちどれを採用するのか

(6)新型コロナウイルス感染症を乗り越えるための取組の中で、本補助金が経営上にもたらす効果など
・売上増加(回復)効果(事業期間終了後1年以内に売上につながること)
・その根拠
・費用(投資)対する効果など

長くなりましたので、今回はここまでとします。

次回は、公表されている記載例を分析し、記載量についても考えてゆきます。

 「小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)、記載例と記載分量について」(その2)

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掲載したニュース等の内容は正確を期すように努めておりますが、その内容について正確性を保証するものではありません。また、筆者の個人的な見解が多く含まれています。補助金の応募等に際しては、公募要領をご確認の上で、ご自身のご判断にてお願い致します。
筆者:オフィスマツナガ行政書士事務所 所長 認定経営革新等支援機関 松永敏明

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