「事業再構築補助金」各枠の要件等確認 第1回「緊急対策枠」
予算額および補助上限金額の大きさから人気の「事業再構築補助金」!
令和4年度の公募(第6回)から、枠の種類が増え、補助上限額、補助率等が大きく変更になっています。更に、9月30日締切の第7回公募からは、緊急対策枠も追加されました。
選択肢が増えたのは嬉しいことですが、どの枠で申請したら良いのか迷いそうですね。
特に支援者は各枠の違いをしっかりと認識しておく必要があります。
そこで、「事業再構築補助金」各枠の要件と特徴について、枠毎に確認してゆきます。
第1回は、第7回公募から追加された、緊急対策枠について解説します。
原油価格・物価高騰等緊急対策枠(緊急対策枠)について、通常枠と異なる箇所は以下の通りです。
〇概要
原油価格・物価高騰等の、予期せぬ経済環境の変化の影響を受けている中小企業等の事業再構築を支援。
〇補助対象要件(以下の内容には各枠共通要件も含む)
下記①~④の全てを満たすこと。
①事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】
②足許で原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響を受けたことにより、
2022年1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、
2019年~2021年の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること等。
また、コロナによって影響を受けていること。【緊急対策要件】
(※1)売上高に代えて付加価値額を用いることも可能
詳細については、公募要領を参照してください。
(※2)電子申請時に、コロナによって受けている影響を申告することが必要
③事業計画を認定経営革新等支援機関と策定すること。
補助金額が3,000万円を超える案件は認定経営革新等支援機関及び金融機関と策定していること【認定支援機関要件】
④補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%以上増加、
又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること【付加価値額要件】
〇補助金額
【従業員数 5人以下】 100万円 ~ 1,000万円
【従業員数 6~20人】 100万円 ~ 2,000万円
【従業員数21~50人】 100万円 ~ 3,000万円
【従業員数51人~ 】 100万円 ~ 4,000万円
〇補助率
中小企業者等 3/4(※1)
中堅企業等 2/3(※2)
(※1)従業員数5人以下の場合500万円を超える部分、
従業員数6~20人の場合1,000万円を超える部分、
従業員数21人以上の場合1,500万円を超える部分は2/3
(※2)従業員数5人以下の場合500万円を超える部分、
従業員数6~20人の場合1,000万円を超える部分、
従業員数21人以上の場合1,500万円を超える部分は1/2
緊急対策枠で不採択となった際に通常枠での再審査を希望する場合は、
通常枠の売上高等減少要件を満たすことを示す書類を提出する必要があります。
〇緊急対策枠固有の提出書類
緊急対策枠応募申請時に、各枠共通書類以外に必要とされる書類は以下の通りです。
・足許で原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響を受けていることによる
売上減少(あるいは付加価値減少)の証拠書類
・足許で原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響を受けていることの宣誓書
〇緊急対策枠の特徴
・コロナによって影響を受けていることに加え、
足許で原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響を受けたことによる売上減少が要件
・補助上限金額は、概ね通常枠より小さい(従業員数6~20人の場合のみ、通常枠と同じ)
・補助率は通常枠より大きい(但し、通常枠と同じ補助率が適用される金額帯もある)
・緊急対策枠で不採択となった場合、希望する事業者は通常枠で再審査を受けることが可能
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掲載したニュース等の内容は正確を期すように努めておりますが、その内容について正確性を保証するものではありません。また、筆者の個人的な見解も含まれています。補助金の応募等に際しては、公募要領をご確認の上で、ご自身のご判断にてお願い致します。
筆者:オフィスマツナガ行政書士事務所 所長 認定経営革新等支援機関 松永敏明
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