新事業進出促進補助金の「事業計画テンプレート」と「応募申請ガイド」が公開されました。
新事業進出促進補助金は、これまで公募要領は公開されていたものの、具体的にどのような書式で申請するのかが不明でしたが、これによって当補助金の具体的申請方法が判ってきました。
新事業進出促進補助金は、従来実施されていた事業再構築補助金を見直しの上で当該基金を活用する形で今年度実施するものですが、事業再構築補助金に比べて応募者数が減るのではないかと考えられています。その理由は以下の通りです。
- 新事業進出要件(特に「製品の新規性」、「市場の新規性」)が、厳密に適用されるとこと
- 直近(16ヵ月以内)にものづくり補助金(事業再構築補助金だけでなく)の採択を受けた事業者も申請ができないこと
- 補助率が1/2のみとなったこと
一方で、新事業進出促進補助金は複数回の公募が予定されていますが、予算総額が1500億円と、従来の事業再構築補助金(当初は1回の公募で2000億円)に比べて少ないことから、採択者数も限定的となることが想定されますので、応募者数および採択者数の双方減少により、補助金ナビでは直近の事業再構築補助金とほぼ同様の採択率(20%~30%程度)を予想してきました。
今回発表された申請方法が明らかになり、これまでの補助金に比べて、申請に関して事業者様が実施すべきことが増え支援者に丸投げしづらくなった(本来、事業者様自身が事業計画を作成すべきものですが、業者任せにしている例が多いようです。)ことから、応募者数が減少する可能性もあります。従って、この点を乗り越えることができる事業者様には、チャンスとも考えられます。また、この補助金では中小企業向け補助金としては補助金額が大きく「建物費」が対象となるなど、事業再構築補助金の魅力を引き継いでいますので、ぜひとも獲得したいと考える事業者様もいらっしゃると思います。
そこで、新事業進出促進補助金の申請を検討されている事業者様に、公表された当補助金の申請方法に基づき「採択の確率をアップする」申請準備方法をお伝えいたします。この方法は、補助金ナビと連携している「経営支援オフィスマツナガオンラインストア」が有償でご提供しているオンラインセミナーにて強く推奨し、多くの採択につながっている申請用事業計画書作成方法として実績のある方法の一部を活用するものです。
今回発表された新事業進出促進補助金の「事業計画テンプレート」と「応募申請ガイド」に記載されている当補助金申請方法の特徴は以下の通りです。
新事業進出促進補助金の申請方法の特徴
(1)事業計画の文章部分も含め、全てが画面からの申請
⇒ 従来の補助金では、電子申請であったとしても事業計画の文章部分は、WORD等で作成したものをPDF化して提出するものが多かったわけですが、最近は、文章部分の多くを電子申請画面から入力する補助金も増えてきました。その流れの一環で当補助金も事業計画の文章部分も含めた全てが画面からの入力となっています。
(2)事業計画の記載内容が、極めて細分化された項目毎に画面から入力
⇒ ものづくり補助金など、これまで事業計画文章部分が画面入力となった他の補助金と比較すると、入力項目が極めて細分化されています。
公開された「事業計画テンプレート」と「応募申請ガイド」からわかること
例えば、新事業の内容について文章で記載する箇所は以下のように分割して入力することが求めされています。
3-1. 補助事業の取組内容
新事業進出指針への該当性
① 主な製品/サービスの名称:300字以内
② 主な製品/サービスの内容:300字以内
③ 市場(顧客層):300字以内
④ 単価や売上高 :300字以内
⑤ 実施体制 :300字以内
⑥ 事業実施場所:300字以内
このように記載項目が細分化され、項目毎に文字数の制限が記載されていますので、実際の電子申請画面でもここで示されている項目単位に入力することになるものと考えられます。
公開されている「事業計画テンプレート」は、WORD形式A4版で文字記入部分は7ポイントという極めて小さい文字設定ですがページ数は16ページと、非常に膨大な分量となっています。この「事業計画テンプレート」の全体を確認すると、文章での入力が必要な項目数は、合計50~60項目程度と多くの項目に分割されていることがわかります。

尚、文中の図表等については、現時点の資料を見る限り、図表等活用の可否および、可能な場合の登録方法や分量は不明です。(ものづくり補助金では図表はまとめてPDFとして提出、小規模持続化補助金では、申請画面から文中に差し込み可能)
最初からこの「事業計画テンプレート」に向かって50~60項目の項目を、アンケートに回答してゆくように漫然と記載して行くと、審査項目に合致した事業計画書を作成することは非常に難しく、多くの場合、書面審査において高い得点獲得につなげることできません。
補助金ナビが推奨する「新事業進出促進補助金攻略法」
そこで、補助金ナビでは、ものづくり補助金等の各種オンラインセミナーで好評をいただいている「事業計画の設計図(骨子)」を作成する方法を活用することを強くお奨めします。
①先ずは設計図の作成を!
②設計図の段階で、第三者の意見を聞き、事業計画をブラッシュアップ
③その後、事業計画テンプレート活用で周到な準備を
掲載したニュース等の内容は正確を期すように努めておりますが、その内容について正確性を保証するものではありません。
また、記事内容には筆者の個人的な見解が多く含まれています。
補助金の応募等に際しては、公募要領等をご確認の上で、ご自身のご判断にてお願い致します。
オフィスマツナガ行政書士事務所(認定経営革新等支援機関)所長・行政書士 松永敏明
補助金ナビでは、主に中小企業様向けに経済産業省などの実施する補助金についてご案内しています。
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