平成30年補正(2019年実施)「IT導入補助金」補助対象となるITツールについて

 
この記事は、2019年4月8日に実施された「平成30年補正(2019年実施)IT導入補助金導入支援事業者向け説明会」の内容に基づいて記載しています。公募要領の公表時に内容が変更になる可能性もありますので、IT導入補助金におけるIT導入支援事業者の登録やITツールの登録に際しては、必ず最新の公募要領をご確認ください。

平成30年補正(2019年実施)IT導入補助金で補助対象となるITツールは、システム化が不十分な業務分野に導入されるソフトウェアと、関連するオプション、役務からなり、補助事業者の生産性向上に資するものです。これらは「ソフトウェア」、「オプション」、「役務」の3つに区分されます。

●IT導入補助金で言う「ソフトウェア」とは、オンプレミス版、クラウド版のパッケージソフトウェアとし、「業務パッケージ」「効率化パッケージ」「汎用パッケージ」の3種類からなります。

「ソフトウェア」を構成する「業務パッケージ」「効率化パッケージ」「汎用パッケージ」について表にしました。

種類 内容
業務パッケージ 一般顧客向けに、対象となる「業種」「業務範囲」「業務機能」など仕様を、明確に定義して開発された製品。
業務パッケージは以下の、8つの業務プロセスに対応し、特定の業務機能をシステム化するソフトウェアとして当補助金の主体となります。
【業務プロセス】
P-01 顧客対応・販売支援
P-02 決済・債権債務・資金回収管理
P-03 調達・供給・在庫・物流
P-04 人材配置
P-05 業務固有プロセス(実行系)
P-06 業務固有プロセス(支援系)
P-07 会計・財務・資産・経営
P-08 総務・人事・給与・労務
効率化パッケージ 特定の業種や業務には使用が限定されず、複数システムの高度な連携・自動化を制御する製品や解析・分析の機能を持つ製品など、独立した専用パッケージです。例えばRPAやBI,BP分析、作業工程分析などが該当します。
汎用パッケージ 特定の業種や業務には使用が限定されず、広い業務に適用できる独立したパッケージです。グループウェア、文書管理、Saasのライブラリーなどが該当します。

更に、ソフトウェアは、各業種における全業務共通で「業務プロセス」及び、「効率化プロセス」「汎用プロセス」(10要素に大別)の何れかに対応することになります。

項目 要素
業務パッケージ
(業務プロセス)
P-01 顧客対応・販売支援
P-02 決済・債権債務・資金回収管理
P-03 調達・供給・在庫・物流
P-04 人材配置
P-05 業務固有プロセス(実行系)
P-06 業務固有プロセス(支援系)
P-07 会計・財務・資産・経営
P-08 総務・人事・給与・労務
効率化パッケージ
(効率化プロセス)
効P-09 自動化・分析
汎用パッケージ
(汎用プロセス)
汎P-10 汎用

平成30年補正(2019年実施)IT導入補助金では、補助金の申請額に対応して、2つの類型(A類型・B類型)があり、各類型の申請条件は以下の通りです。
【A類型の申請条件】
1つ以上の業務プロセスが選択され、合計2プロセス以上が含まれる必要があります。


【B類型の申請条件】
3つ以上の業務プロセスが選択され、合計5プロセス以上が含まれる必要があります。

以上をまとめた図が、以下の通り事務局から提示されています。
平成31年/2019年実施「IT導入補助金」 補助金額とプロセス数

●IT導入補助金で言う「オプション」とは、ソフトウェアの導入に伴い必要となる製品で、「機能拡張」「データ連携ツール」「セキュリティ」「ホームページ関連費」からなります。

但し、一方通行の情報発信をするホームページ(コーポレートサイト等)は、当該補助金の対象とはなりません。顧客とのインタラクティブ(双方向)のやりとりが可能であり、インターフェイスとしての役割を持つ、「業務プロセス」を補うためのホームページの制作費(とその関連費)がオプションとして補助対象となります。

●IT導入補助金で言う「役務」は、ソフトウェアの導入に伴って必要となるものに限り補助対象であり「導入コンサルティング」「導入設定・マニュアル作成・導入研修」「保守サポート」からなります。

この記事は、2019年4月8日に実施された「平成30年補正(2019年実施)IT導入補助金導入支援事業者向け説明会」の内容に基づいて記載しています。公募要領の公表時に内容が変更になる可能性もありますので、IT導入補助金導入支援事業者の登録やITツールの登録に際しては、必ず最新の公募要領をご確認ください。

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筆者:認定経営革新支援機関 オフィスマツナガ行政書士事務所 所長・行政書士 松永敏明
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