小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型) 今後の採択件数などを大胆予想!
小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)は、従来の同補助金(一般型)に比べ、
補助上限額が100万円と倍増し(再開枠と合わせれば150万円)、補助率も類型によっていは4分の3になったことと、
1次締切、2次締切の採択率が、80%以上と非常に高い確率で採択された為、
大変な人気となりました。
ところが、2020年10月30日に公表された3次締切の採択率は、33.9%と急激に落ち込み、3次以降に応募された事業者様は大変とまどっていることと思います。
また、同時に、5次締切が追加で発表されたため、
今回、不採択となった事業者様や新たに申請を考えている事業者様は、どのような方針で臨めばよいのか悩まれている方も多いと思います。
そこで、全くの私見となりますが、小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)の今後の採択件数と、採択率を予測してみようと思います。
尚、こちらの記事は、筆者の全くの個人的見解であり、筆者および補助金ナビ運営会社は、内容の正確性や結果を保証するものではなく、この記事が及ぼす影響について何ら責任を負うものではないことを予め申し上げておきます。
補助金の応募の判断や申請内容については、公募要領他、事務局などの公式資料を基に、ご自身の判断でお願い致します。
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○小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)1次、2次締切の整理
・当初の計画では、締切は10月の4次締切までの4回でした。
・1次締切(5月)、2次締切(6月)のいずれも、短期間で審査が行われ、かつ、80%の高採択率でした。
これは、事業者および事業の要件を満たしていれば、なるべく早く、数多く、幅広に採択をするということが行われたように思われます。
コロナ禍において、積極的に事業に取組む事業者に応え、社会に安心感を与えるという目的もあったかもしれません。
採択件数は、当然に予算枠の範囲内と言うことになりますが、2次締切までの応募件数(1次:約6,400件、2次:約19,000件)は想定の範囲内であったものと考えられます。
この時点では、残り2回の締切に対して、2次締切の採択件数とほぼ同等の、各回2万件の採択を想定していたのではないでしょうか。
○3次締切
ところが、3次締切では様相が一変しました。
1次、2次の採択率が非常に高かったことから注目集め、かつ、コロナ禍の影響で商工会/商工会議所の確認書を不要としたことから、提出される経営計画書の質が低下したものと思われます。
想定を超える応募があり、かつ、申請書の質が低下したことから「要件を満たしていればできる限り採択する」という方針をとることはできなくなったことと、
コロナ禍に対する様々な施策が実施される中で、当補助金について、効果がある事業に絞り込んで採択をすると言う方針に転じたものと考えられます。
小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)と同じ予算で実施されている、ものづくり補助金の特別枠や、IT導入補助金C類型についても、採択率が大幅に下がっています(IT導入補助金については筆者の推定です)ので、これは共通の方向性と考えられます。
また、採択発表までの期間が、1次(2週間),2次(1ヵ月半)に比べて、約3ヵ月と大幅に延長されたのは、単に応募券巣の多さだけではなく、方針変更の周知の時間も含んでいると考えられます。。
3次締切の厳しい結果の公表と同時に、5次締切の追加発表が行われたのは、厳しい審査をした上で、効果がある事業に絞って支援するという方針を示したものと思われます。
最も、文章形式で事業計画を公募する方法で行う補助金については、審査項目との適合性を厳しくチェックすることは当然ですので、1次、2次の採択はやや特別扱いがあったと考えた方が良いでしょう。
10月30日の3次締切の採択発表時(即ち、5次締切の発表時)には、4次締切(10月2日締切)の応募件数は集計されていた訳ですので、この点も考慮の上で、3次締切の採択確定と5次締切実施決定がされたものと考えられます。
○4次締切以降の採択件数等について
前述の通り、2次締切の採択時点で、その後合計4万件の採択を想定していたのであれば、3次締切の採択数を除くと、残り2回で2万7千件程度、1回あたり1万3千~1万4千件、即ち3次締切分と同程度の件数が採択されるのではないでしょうか。
4次締切の採択決定は、5次締切の応募件数が判明した上で行われることから、数の上では4次と5次の間てある程度の均衡が図られ可能性があります。
一方で、5次締切に応募される事業者様は、3次締切の採択結果を踏まえて、申請書をブラッシュアップして提出される方が増えると思われますので、5次締切の申請は質的に向上することが考えられます。
4次締切の応募件数は、3次締切と同等あるいはそれを上回り、採択率は、20~30%程度となるのではないでしょうか。
5次締切では、新規に応募される方はさほど増えないとは思いますが、3次締切で不採択となった方が再チャレンジすることも考えられますので、結局は、同様の採択率になるのではないでしょうか。
○申請書のブラッシュアップ対策
応募される方はぜひ、申請書をブラッシュアップして臨んでいただきたいと考えます。
補助金ナビでは、以下の記事に、「小規模事業者持続化補助金」コロナ特別対応型の申請書(経営計画書)の質を高める対策を記載しています。
「小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)、記載例と記載分量について」(その1)
「小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)、記載例と記載分量について」(その2)
〇オンラインセミナーもご活用ください。
2021年実施小規模事業者持続化補助金「申請書の書き方」オンラインセミナー
本記事は、公開情報に基づき、筆者の個人的意見を交えて記述しています。筆者および運営会社は当記事内容の完全性を保証するものではありません。公募申請等に際しては、必ず事務局発表の最新情報をご確認くださいますようにお願いします。
オフィスマツナガ行政書士事務所(認定経営革新等支援機関)所長・行政書士 松永敏明
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