補助金ナビ:補助金入門WEB講座 第3回 補助金獲得に向けた準備計画を作成しよう

補助金ナビ:補助金入門WEB講座 第3回 補助金獲得に向けた準備計画を作成しよう

①審査対策、加点対策を早期に実施しましょう

ものづくり補助金などの詳細な「事業計画」の作成が必要が補助金については、早期の準備が可能かつ必要です。その理由は以下の通りです。

○毎年実施されている補助金の審査項目は、前年とほぼ同様のことが多い。
○補助金の審査は「事業計画」の審査である。審査員が納得する成功のストーリが必要。
○前年の書式、審査項目を前提に、事業計画の準備は概ね可能です。特に、閣議決定以降は、必要な情報は推測可能。
この為、過去の日程および公募要領を確認し、審査項目および加点については、事前の準備を行うことが、補助金対策として極めて有効です。

②主な補助金実施日程の確認

過去3年間の、ものづくり補助金等、主な補助金の日程を確認してみましょう。ポイントは以下の通りです。

○本予算の補助金は概算要求から準備をスタートしている。
○補正予算の動向を注視しよう。補正予算は、早期な対策実施のため、閣議決定、国会承認のスピードが早い。
○閣議決定後の省庁から公表されるPR資料を注目しましょう。補助金の詳細な内容が記述されていることが多い。

「ものづくり補助金」の過去3年の公募日程は以下の通りでした。

「ものづくり補助金」の2017年~2019年の公募日程

例えば、2019年「ものづくり補助金」に関し、2018年12月の閣議決定時の公表資料内容は以下の通りです。

●中小企業生産性革命推進事業(1,100.0 億円)
・中小企業・小規模事業者等が、認定支援機関と連携して、生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援。
・小規模事業者が商工会・商工会議所と一体となって取り組む販路開拓や生産性向上の取組等を支援。
・中小企業・小規模事業者等が、生産性向上に資する IT ツールを導入するための投資を支援。また、IT ツール及びその提供事業者の成果を公開し、IT 事業者間の競争を促すとともに、中小企業・小規模事業者等による IT 投資を加速化。
・「ものづくり・商業・サービス補助金」「持続化補助金」「IT導入補助金」を一体的に措置。広報、補助金活用から効果検証まで一体的に実施。

●ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業(ものづくり補助金)
・補助上限額:1000万円、・補助率:原則として1/2
・中小企業・小規模事業者等が行う革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善に必要な設備投資等を支援します。
・小規模な額で中小企業・小規模事業者等が行う革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を支援します。(設備投資を伴わない試作品開発も支援)(この場合の補助上限額は500万円。また、小規模事業者の場合は補助率2/3)
・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業により、事業終了後5年以内に事業化を達成した事業が半数を超えることを目指します。
・スマートものづくり応援隊、ITコーディネータ、ロボットシステムインテグレータ、技術士等、事業の遂行に必要な専門家を活用する場合は、補助上限額を30万円アップ。
・先端設備等導入計画の認定又は経営革新計画の承認を取得して一定の要件(※)を満たす者は、補助率2/3 (※労働生産性年率3%以上向上を含む経営革新計画または先端設備等導入計画を2018年12月21日以降に申請し、承認・認定を受けた場合)

これらの詳細については、補助金ナビの以下の記事をご覧ください。

◆平成30年度第2次補正予算(平成31年実施)、平成31年度予算で中小企業・小規模事業者向け大型補助金を閣議決定!!

◆平成30年度第2次補正予算(平成31年実施)「ものづくり補助金」等の追加情報

◆平成31年度実施「ものづくり補助金」の類型について(中小企業庁12月26日発表)

「小規模事業者持続化補助金」の過去3年の公募日程は以下の通りでした。

「小規模事業者持続化補助金」の2017年~2019年の公募日程

また、2019年「小規模事業者持続化補助金」に関し、2018年12月の閣議決定時の公表資料内容は以下の通りです。
●小規模事業者持続化補助金 閣議決定時の公表資料
【平成30年度補正予算】小規模事業者持続的発展支援事業
・事業目的:小規模事業者が商工会・商工会議所と一体となって取り組む販路開拓や生産性向上の取組等を支援
・補助上限額:50万円(複数者が連携した共同設備投資等は、補助上限500万円(50万円×10者))
・補助率:2/3

③2020年の補助金実施に備えよう
  ・申請準備計画の策定
・申請準備の早期実施
・加点獲得準備の実施

○2020年実施補助金(ものづくり補助金等)公募想定スケジュール
補助金申請の準備の為、2020年のものづくり補助金の公募スケジュールを想定すると以下の通りです。
尚、ものづくり補助金の公募は、必ず実施される訳ではありません。あくまでも実施される場合に予想されるスケジュールです。

2020年実施補助金(ものづくり補助金等)公募想定スケジュール

2019/12/30追記 令和元年補正予算(2020年実施)中小企業生産性革命推進事業(ものづくり補助金 他)では「通年で公募し、複数の締切りを設けて審査・採択」とされています。今後の動向に注意が必要です。

○2020年実施補助金公募計画案(ものづくり補助金一般型の実施を想定した場合)
上のスケジュール前提にして2020年のものづくり補助金の公募に向けた準備スケジュールを考えてみると以下の通りです。

2020年実施補助金公募計画案(ものづくり補助金一般型の実施を想定した場合)

補助金の採択確率を高める為には、早期の準備開始が有効です。2020年にものづくり補助金等の申請を予定されている方は、ぜひ、準備の早期開始をお奨めします。

2019/12/30追記 令和元年補正予算(2020年実施)中小企業生産性革命推進事業(ものづくり補助金 他)では「通年で公募し、複数の締切りを設けて審査・採択」とされています。今後の動向に注意が必要です。

 第4回 主な補助金、変わる部分と続く部分を考えよう

筆者:認定支援機関 オフィスマツナガ行政書士事務所 所長・行政書士 松永敏明
本講座の内容は正確を期すように努めておりますが、内容について正確性を保証するものではありません。
補助金の応募等に際しては、公募要領をご確認の上で、ご自身のご判断にてお願い致します。

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